歯科医療の進むべき道とは?

2014年11月28日 金曜日

歯の治療は見えないところが肝心です。

ムシ歯で歯が痛むのは、歯の中にある神経が「あなたの歯は病気ですよ・・」と脳に知らせるからです。
これらの神経は「根管」とよばれる歯の根の中にある細いトンネルを通って小さな部屋に集まっています。
神経の集まっている部屋は歯髄腔(しずいくう)といいその歯髄腔の中にあるものを歯髄といます。冷たいものや熱いものが歯にしみるのは、「歯の健康な部分がおかされて、歯髄までの距離が近くなっていますよ」という警告なのです。夜も眠れないほど激しく痛むムシ歯では、歯髄までムシ歯菌が侵入している場合です。このような状態になってしまうと歯の働きを取り戻す治療も複雑になります。
なぜなら、細菌におかされてズタズタになっている神経や、もろくなっている根管を完全に処置しておかないと、たちまちのうちに痛みは再発し、高価な詰め物やかぶせものが無駄になるばかりか大切な歯を失ってしまうという最悪のケースとなるからです。つめたり、かぶせたり・・つまり患者さんの目に見える治療を始める前に、歯髄や根管とよばれる患者さんの目には見えないところの治療が大事なのです。これらは「歯内治療」と呼ばれています。この「歯内治療」がしっかりできたうえではじめて患者さんが見ることができる治療・・・つめたり、かぶせたりする歯の修復治療がスタートするのです。しかし残念なことに「患者さんに見えない」からというわけではないでしょうが、高度な技術や時間が要求される歯内治療(根管治療など)は日本ではまったくと言っていいほど評価されていないのが現状です。
目に見えるところの治療の善し悪しだけでなく、見えないところの治療こそが肝心なのです。
ホーカベ歯科クリニック  波々伯部重俊

投稿者 ホーカベ歯科クリニック

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